中野市の冬、浴室が寒いのは
「気のせい」ではありません
住まいの寒さに向き合う
冬、服を脱いで、浴室のドアを開ける。
ひやっと冷たい空気が、足元から上がってくる。慌てて熱いシャワーを出して、湯気で浴室を暖める。湯船に浸かるまでが、いつも一番つらい。
北信で暮らしていれば、たぶん誰もが知っている冬の光景です。「昔からこんなもの」「我慢するしかない」と思っているかもしれません。
でも——その寒さは、あなたの我慢が足りないからではありません。家の造りが、そうさせているのです。そして、その寒さは、思っているより危険かもしれません。
結論を先に
古いタイル張りの浴室(在来浴室)は、構造的に「冷えるようにできています」。
がんばって暖めても、暖めたそばから熱が逃げていく。これは根性でも工夫でも、完全には解決しません。造りの問題だからです。
なぜ、そんなに冷えるのか
昔ながらのタイル張りの浴室には、冷える理由がいくつも重なっています。
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タイルとモルタルが、冷たさをためこむ
タイルもその下のモルタルも、熱をよく伝える素材です。冬の間、外気で冷やされ続けたタイルは、冷たさをしっかりため込みます。足の裏がひやっとするのは、このためです。暖房で空気を暖めても、タイル自体が冷たいままなので、寒さが消えません。
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窓から、熱が逃げていく
古い浴室の窓は、一枚ガラス(単板ガラス)のことがほとんどです。ガラス一枚では外の寒さがそのまま伝わり、暖めた空気の熱はどんどん外へ逃げます。北信の冬なら、窓のそばはひときわ冷える。
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壁の中に、断熱材が入っていない
古い在来浴室は、壁や床下に断熱材が入っていないことが多いものです。外の冷気が、壁一枚を隔ててすぐそこにある。暖房を切れば、すぐ元の寒さに戻ります。
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天井が高く、空気が暖まりにくい
勾配天井や高い天井の浴室では、暖かい空気が上へ逃げ、体のある低い位置はなかなか暖まりません。
これらが全部重なって、「暖房を入れても寒い浴室」ができあがります。あなたのせいではありません。
医療と健康の観点から
寒い浴室は、
ただ不快なだけではない
ここは、少し真剣な話です。
暖かい部屋から寒い脱衣所・浴室に移り、熱い湯に浸かる。この急激な温度変化で血圧が大きく変動し、心臓や血管に負担がかかることを、ヒートショックといいます。
高齢者の「不慮の溺死及び溺水」による死亡者数は高い水準で推移しており、近年では交通事故による死亡者数よりも多くなっています。事故は家庭の浴槽で、11月から4月の冬季を中心に多く発生しています。
(出典:消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」)
そして、住まいの寒さと、この危険には関係があります。消費者庁は、こう指摘しています。
居間や脱衣所が18度未満の住宅では、湯温42度以上の"熱め入浴"が増えるという研究結果があること。 shadow対策として、部屋間の温度差をなくすために家全体を暖かくすることが重要で、二重サッシにするなどの断熱化も有効であること。
(出典:消費者庁 同注意喚起)
つまり、寒い浴室は「入り方」だけでなく**「造り」の問題でもある**と、国の機関が言っているわけです。もしご家族に高齢の方がいるなら、浴室の寒さは、快適さ以上の意味を持ちます。
今日からできること
(お金をかけずに)
まず、工事をしなくてもできる対策から。消費者庁が挙げているものです。
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入浴前に、浴室と脱衣所を暖める
浴室暖房がなくても、湯を張るときにシャワーで高い位置から給湯すると、蒸気で浴室が暖まります。浴槽のフタを開けておくのも有効です。
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湯温は41度以下、浸かる時間は10分までを目安に
熱い湯ほど温度差が大きくなります。
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かけ湯を入念に
手足の先から湯をかけ、体を慣らしてから浸かる。
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脱衣所に小さな暖房器具を置く
居室と脱衣所の温度差を減らすだけでも違います。
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入浴前に、家族に一声かける
万が一のとき、早く気づいてもらえます。
これだけでも、リスクはかなり減らせます。まずはここから。
それでも解決しない、
根本の理由
ただ、正直に申し上げます。上の対策は「寒さをしのぐ」方法であって、「寒くなくする」方法ではありません。タイルの冷たさも、窓から逃げる熱も、壁の中の冷気も、造りが変わらない限り残ります。毎年冬が来るたびに、同じつらさを繰り返すことになります。
根本から変えるなら、造りに手を入れることになります。たとえば——
どれが合うかは、家の状態や予算によります。窓だけで足りることもあれば、浴室ごと替えたほうが結局は快適で経済的なこともあります。そこは、実際に見てみないと言えません。
(具体的な費用は、家の状態によって大きく変わります。この記事では金額には触れません。相場が知りたい場合は、複数の会社に見てもらうことをおすすめします)
なぜ、私たちがこれを書くのか
「寒いなら風呂を替えましょう」と、すぐ工事の話にしたいわけではありません。まず、お金をかけずにできることから試してほしい。それで足りるなら、それが一番いい。冬のたびにつらい思いをして、それが当たり前だと思い込んでいる方に、「それは造りのせいで、変えられるものですよ」と知ってほしいだけです。
私たちは中野市で、こうした古い在来浴室を数多く見てきました。同じ「寒い浴室」でも、窓が原因のこともあれば、壁の断熱が原因のこともある。原因が違えば、打つ手も変わります。
あなたの家の場合
もし、いま気になっていることがあるなら。
- 暖房を入れても、浴室の寒さがどうしても消えない
- 高齢の家族がいて、冬の入浴が心配
- 窓を替えるだけで済むのか、浴室ごと替えるべきなのか知りたい
一度、見せていただければ、寒さの原因がどこにあるかをお伝えします。その結果、「今の対策で十分ですよ」で終わることもあります。工事ありきではありません。まず、原因を知るところから。
蒼技研は長野県中野市の会社です。北信の冬と、古い家の造りを知っています。寒い浴室、我慢する前に一度ご相談ください。


