BATHROOM / RENOVATION COST

浴室リフォームで
「思ったより高い」となる範囲

株式会社蒼技研 編集部

浴室の値段と、工事の値段

浴室リフォームの見積もりを見て、 「お風呂を替えるだけなのに、思ったより高い」 と感じることがあります。

カタログや広告でユニットバスの価格を見ていた人ほど、 実際の見積金額との差に驚くかもしれません。

でも、浴室リフォームで工事するのは、 新しいユニットバスそのものだけではありません。

古い浴室の解体、廃材の処分、給排水、電気、換気、 壁や床の下地、浴室入口の補修など、 新しい浴室を設置するために必要な周囲の工事があります。

さらに住宅の状態によっては、洗面所側の内装や断熱、 解体して初めて分かる劣化への対応が必要になることもあります。

この記事では、「浴室リフォーム」という言葉の中に、 実際にはどこまでの工事が含まれるのかを整理します。

結論を先に

「ユニットバスの価格」と 「浴室リフォーム全体の価格」は、同じではありません。

一般的な浴室リフォームでは、商品本体以外にも次のような工事が関係します。

  • 既存浴室の解体・撤去・処分
  • 新しい浴室を設置するための下地・木工事
  • 給水・給湯・排水の工事
  • 電気・照明・換気設備の工事
  • 浴室入口や洗面所側の補修
  • 住宅の状態によって必要になる追加対応

そのため見積もりを見るときは、 「高いか安いか」だけではなく、「どこまで含まれているか」 を確認することが大切です。

01

まず必要なのが、古い浴室を取り出す工事

新しい浴室を入れる前に、当然ですが今ある浴室を取り除く必要があります。

ユニットバスからユニットバスへの交換なら、 既存の浴室を分解して撤去します。

一方、昔ながらのタイル張りの在来浴室では、 タイルや浴槽、壁、床などを壊しながら撤去するため、 工事の内容が大きくなりやすくなります。

「撤去」だけでは終わりません

解体した浴槽、壁材、床材などは現場から搬出し、 適切に処分する必要があります。 つまり「解体・搬出・処分」までが一つの工事になります。

商品価格だけを見ていると、この部分が見えません。

そのため、 最初にイメージしていた金額との差が生まれる一つの理由 になります。

02

浴室を外したあと、「そのまま置ける」とは限らない

古い浴室を解体すると、その下や周囲が見えるようになります。

新しいユニットバスは、 決められた寸法や施工条件に合わせて設置する必要があります。

そのため、現在の床や壁の状態によっては、 新しい浴室をきちんと納めるための下地工事や木工事 が必要になります。

特に古い在来浴室では確認する場所が増えます

長く水を使ってきた場所なので、解体後に木部や下地の状態を確認します。 問題がなければ必要以上に触る必要はありませんが、 傷みが見つかった場合は、新しい浴室で隠してしまう前に 対応した方がよいケースがあります。

ここは、見積もり段階ですべて確定できない場合もある場所です。

だからこそ、 「解体後に何か見つかった場合は、どう扱うのか」 を契約前に確認しておくことが重要です。

03

水道・お湯・排水も、新しい浴室に合わせる

浴室には、水、お湯、排水があります。

古い浴室と新しい浴室で、 水栓や浴槽、排水口などの位置がまったく同じとは限りません。

そのため、新しい浴室に合わせて 給水・給湯・排水配管を調整する設備工事 が発生します。

給湯器まで必ず交換する、という意味ではありません

現在の給湯器が使用でき、能力や接続条件に問題がなければ、 浴室リフォームと同時に必ず交換する必要があるとは限りません。 今ある設備の状態を確認して判断します。

「浴室を替える」という言葉からは見えにくい部分ですが、 実際には欠かせない工事の一つです。

04

照明・換気扇・浴室暖房には、電気工事も関係する

今の浴室には、照明や換気設備があります。

新しいユニットバスに交換するときには、 これらの配線や接続も必要です。

さらに浴室暖房乾燥機などを新たに設置する場合には、 住宅側の電気設備まで確認する必要が出ることがあります。

商品を追加すれば、その商品代だけが増えるとは限りません。

設置するために必要な電気工事が増える可能性まで含めて 見ておく必要があります。

05

見落としやすいのが「浴室の外側」です

浴室リフォームで意外と見落とされるのが、 浴室の入口です。

新しいユニットバスにすると、 浴室のドアの位置や大きさ、納まりが変わることがあります。

すると、 浴室と洗面所の間の壁や、ドア周囲の補修 が必要になります。

「洗面所も一緒に」は全部が必須という意味ではありません

ドア周囲の壁補修など、浴室交換に伴って必要になる工事と、 洗面台の交換や洗面所全体の内装など、 お客様が選べる工事は分けて考えるべきです。

浴室の工事範囲と洗面所の工事範囲がどこで分かれるのか。

ここを説明してもらうと、 本当に必要な工事なのか、希望による工事なのか が分かりやすくなります。

06

古い住宅では、工事前の確認そのものが必要になることもある

築年数が経った住宅を改修するときには、 現在の住宅ではあまり意識しない確認が必要になる場合があります。

その代表例の一つが、石綿(アスベスト)を含む建材の確認です。

建築物を解体・改修するときには、 工事する部分に石綿を含む建材が使われていないか、 法令に基づいた事前調査が必要です。

調査の結果、該当する建材が確認された場合は、 必要な飛散防止対策などを行ったうえで工事します。

「古い家=アスベストがある」という意味ではありません

建築時期や使用されている建材などを確認して判断します。 必要な確認を省略して工事費を安く見せるのではなく、 安全に工事するために必要な工程として考えることが大切です。

では、どこまでが
「必要な費用」なのか

浴室リフォームに関係する工事を、 大きく3つに分けて考えてみます。

基本的に必要になるもの

・既存浴室の解体・撤去
・新しい浴室の設置
・必要な給排水接続
・必要な電気・換気工事
・浴室入口など工事した部分の補修

住宅の状態によって変わるもの

・床や壁などの下地補修
・木部の補修
・断熱工事
・配管の更新・移設
・電気設備側の工事
・石綿調査後に必要となる対策

希望によって選べるもの

・洗面台の交換
・洗面所全体の壁紙・床の張り替え
・収納の追加
・浴室暖房乾燥機などの追加設備
・グレードの高い浴室設備やオプション

この3つを一緒にして 「浴室リフォーム一式」とだけ書かれていると、 金額の理由が分かりにくくなります。

何が必要で、何が家の状態によって変わり、 何がお客様の希望なのか。

この区別を説明してもらうことが大切です。

見積もりを見るときは
「総額」だけを比べない

たとえばA社が150万円、B社が130万円だったとします。

この数字だけを見ると、B社の方が20万円安く見えます。

でもA社には洗面所の入口補修や断熱まで入っていて、 B社には入っていないかもしれません。

反対に、A社には希望していない設備まで含まれている可能性もあります。

つまり大切なのは、 同じ工事範囲で比較することです。

見積書で確認したい6項目

  1. 浴室本体・オプション
  2. 解体・撤去・処分
  3. 給排水工事
  4. 電気・換気工事
  5. 大工・下地・入口補修
  6. 洗面所など浴室外の工事範囲

この6つを見比べるだけでも、 「なぜ金額が違うのか」がかなり分かりやすくなります。

「思ったより高い」=
高すぎる、ではありません

見積もりが想定より高かったら、まず理由を聞いてみてください。

家の状態を見た結果、 必要な工事まで含めたことで高くなっている場合があります。

逆に、理由を聞いても、 「全部必要です」「一式ですから」 としか説明されないのであれば、 一度立ち止まってもよいと思います。

POINT

安い見積もりを探すことより、 「この金額で、どこまで工事してもらえるのか」 を理解して選ぶことの方が大切です。

工事範囲が分かれば、 「ここは今やる」「ここは今回は見送る」と、 予算に合わせた調整もしやすくなります。

浴室リフォームの費用について
よくある疑問

Q. 広告に出ているユニットバスの価格だけでは工事できませんか?

A. 商品価格だけではなく、設置に必要な工事費を確認する必要があります。 解体、給排水、電気、入口補修など、住宅の状態に合わせた工事が必要になります。

Q. 洗面台も必ず一緒に交換しなければいけませんか?

A. 必ずではありません。 浴室入口周辺の補修が必要になることはありますが、 洗面台がまだ使えるのであれば、そのまま残す選択肢もあります。

Q. 解体してから追加費用が出ることはありますか?

A. 可能性はあります。 壁や床の内部は解体するまで確認できない部分があるためです。 大切なのは、追加工事が必要になった場合の説明方法や承認方法を 契約前に確認しておくことです。

Q. 一番安い見積もりを選べばいいですか?

A. 金額だけでは判断できません。 各社の工事範囲を揃えて比較することが重要です。 含まれている工事が違えば、総額だけを比べても正しい比較になりません。

私たちが大切にしたいのは
「なぜ必要か」の説明です

浴室リフォームの見積もりには、 お客様から見えにくい工事がたくさんあります。

だからこそ、 「浴室工事一式です」で終わらせるのではなく、 何のための工事なのかを説明することが大切だと考えています。

必要な工事なら、なぜ必要なのか。

まだやらなくてもよい工事なら、それもお伝えする。

オプションなら、お客様自身で選んでいただく。

納得した上で工事範囲を決められることが、 リフォームでは大切です。

あなたの家の場合

浴室リフォームの見積もりを見て、 「どうしてこの金額になるのだろう」と感じているなら。

  • ユニットバス以外に、何の費用がかかるのか知りたい
  • 洗面所まで工事する必要があるのか判断したい
  • 古い浴室なので、どこまで直すことになるのか不安
  • 必要な工事と、選べる工事を分けて考えたい

現地を確認すれば、 浴室本体だけでなく、入口、床下、配管なども含めて、 どこまで工事が必要になりそうかを整理できます。

その上で、 「ここは必要」「ここは状態次第」「ここはお好みです」と分けて考えます。

蒼技研は長野県中野市の会社です。
浴室そのものだけでなく、今ある家の状態を見ながら、 必要な範囲からリフォームを考えます。

参考にした資料

  • LIXIL「浴室・お風呂のリフォーム」― 浴室リフォームの進め方・費用・施工事例
  • TOTO COM-ET「ユニットバスルーム」― ユニットバス施工に関する技術情報
  • 厚生労働省「石綿総合情報ポータルサイト」― 解体・改修工事における石綿対策
  • 環境省「石綿事前調査結果の報告について」― 建築物の解体・改修時の事前調査

※本記事は戸建住宅の浴室リフォームで一般的に考えられる工事範囲を説明したものです。 実際の工事内容・費用は、現在の浴室形式、住宅構造、築年数、配管・電気設備、 使用する商品、現地の状態などによって異なります。実際の判断は現地調査・見積もりの上で行ってください。
※石綿に関する調査・対応は、建物や工事内容等に応じて法令に基づき実施します。
※本記事の内容は2026年8月時点で確認できる情報をもとにしています。

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