リフォーム業者に、
最初の電話で聞く5つのこと
最初の接点で見極める
リフォーム会社を見つけた。ホームページも良さそう。施工事例も悪くない。
では、最初の電話で、何を聞けばいいのでしょうか。
「見積もりをお願いします」だけでは、その会社が信頼できるかどうかはわかりません。かといって、いきなり細かいことを聞くのも気が引ける。そこで、最初のやりとりで聞いておくといい5つの質問を用意しました。
どれも、まともな会社なら数秒で答えられるものばかりです。答えに詰まる、はぐらかす、面倒くさそうにする——その反応こそが、いちばんの情報になります。
「建設業許可は、お持ちですか」
まず、これです。ただし、補足すると答えが「持っていません」でも、それだけで悪い会社とは限りません。ここが誤解されがちなので、正確に説明します。
建設業法では、1件あたり税込500万円未満の工事(建築一式工事は1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅工事)は「軽微な工事」とされ、建設業許可がなくても請け負えます。
(出典:国土交通省「建設業の許可とは」)
そして、住宅リフォームの8割以上が、この500万円未満の工事です(出典:国土交通省 資料「軽微な工事(リフォーム工事等)に関する」)。つまり、小規模なリフォームを中心にする会社が許可を持っていないのは、違法でも何でもありません。
では、なぜ聞くのか。許可を持っている会社は、経営状況、専任技術者の在籍、財産的基礎などの要件を満たし、5年ごとに更新している、ということです。許可の有無そのものより、「持っています」と即答できるか、あるいは「うちは500万円未満が中心なので取っていませんが、〜」ときちんと説明できるかを見てください。言葉に詰まる会社は、この基本を理解していない可能性があります。
なお、大きな工事を考えている場合は話が別です。500万円以上の工事には、許可が必須です。契約を分割して500万円未満に見せかけるのは違法で、この場合は発注した側もリスクを負うことがあります。大規模なリフォームなら、許可は必ず確認してください。
「工事の保険には、入っていますか」
工事中の事故に備える保険です。2種類あります。
ひとつは、賠飾責任保険。工事中に、隣の家の壁を傷つけた、水漏れで階下に被害が出た——そういうとき、施主が困らないための保険です。
もうひとつは、リフォーム瑕疵(かし)保険。工事後に不具合が見つかったとき、補修費用が保険でカバーされる仕組みです。国土交通大臣が指定した保険法人が扱っていて、万が一その会社が倒産しても、施主に直接保険金が支払われます(出典:住宅リフォーム・紛争処理支援センター)。
リフォーム瑕疵保険は、工事ごとに加入するもので、すべての工事に必須というわけではありません。ただ、「入れますか」と聞いたときの反応で、その会社が保証をどう考えているかが見えます。
「工事は、御社の職人がやりますか。下請けですか」
これは、聞きにくいかもしれませんが、大事な質問です。
リフォーム会社には、自社で職人を抱えて施工する会社と、受注して下請けに流す会社があります。どちらが良い悪いではありません。ただ、下請けに出す場合、その分の費用が工事代金に乗ります。そして、現場で何かあったときの判断に、一段階多く時間がかかります。
自社施工の会社は、たいてい即答します。「うちの大工がやります」と。この一言が言える会社は、現場に責任を持っています。聞き方は、こう。「工事してくださるのは、御社の方ですか」。これで十分伝わります。
「開けてみて傷んでいたら、追加費用はどうなりますか」
リフォームで最も揉めるのが、この追加費用です。
床を剥がしたら下地が腐っていた。壁を開けたら配管が傷んでいた。古い家では、開けてみないとわからないことが必ず出てきます。これ自体は避けられない現実です。問題は、そのときの費用をどう扱うかを、契約前に決めてあるかどうかです。
良い答えは、「そういう場合は、一度手を止めて、写真をお見せして、ご相談してから進めます」。悪い答えは、「そんなことは滅多にありません」と可能性そのものを打ち消すもの。国民生活センターにも、想定外の追加費用をめぐる相談が数多く寄せられています。追加が「ある前提」で話す会社のほうが、誠実です。
「工事のあと、保証はどうなりますか」
最後は、工事後の話です。「工事して終わり」なのか、「何かあったら来てくれる」のか。保証の内容と期間を聞いておきます。書面で保証書を出してくれるか、定期点検はあるか。
地元の会社であれば、これが強みになります。何かあったとき、すぐに来られる距離にいる。遠方の大手や、下請けに流す会社には出せない最大の安心です。「近いので、すぐ伺えます」と言える会社は、その価値をわかっています。
5つの質問が、
本当に測っているもの
お気づきかもしれませんが、この5つは専門知識を問う質問ではありません。測っているのは、「面倒な質問に、どう応じるか」です。
まともな会社にとって、これらは日常的に聞かれることばかりです。嫌な顔をせず、むしろ「良い質問ですね」と答える。逆に、はぐらかす、急かす、「そんなことより契約を」と話を進めたがる会社は、工事が始まってからも同じ態度をとります。
質問の答えの中身より、答えるときの態度を見てください。
それが、これから数週間、大切な家に入ってもらう相手を選ぶ、いちばん確かな方法です。
迷ったら、公的な窓口があります
業者選びそのものに不安があるときは、無料の相談窓口があります。国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口で、一級建築士の相談員が対応してくれます。
「事業者に確認すべきポイントを知りたい」といった相談にも応じています。全国どこからでも市内通話料金で利用できます。
私たちが、これを書く理由
「うちに聞いてください」ではなく「どの会社にも、この5つを聞いてください」という記事です。
正直に言えば、この5つを全部の会社に聞かれると、いい加減な仕事をしている会社は困ります。でも、きちんとやっている会社にとっては、むしろ選びやすくなる。質問してくれる施主のほうが、工事もうまくいきます。わからないまま進んで、後から揉めるのがいちばん不幸だからです。
そして——「うちの職人がやります」「近いのですぐ伺えます」と即答できることが、地元の工務店の強みだと思っています。
あなたの家の場合
もし、いま検討中の会社があって、少しでも不安があるなら。
- 気になる会社を見つけたが、最初に何を聞けばいいかわからない
- 見積もりを取る前に、信頼できる会社かどうか見極めたい
- この5つの質問を、実際に業者にぶつけてみたい
もちろん、この5つの質問を私たち蒼技研にそのまま聞いていただいて構いません。
蒼技研は長野県中野市の会社です。工事は自分たちの手で行い、何かあればすぐに伺える距離にいます。上の5つ、どうぞ遠慮なくお尋ねください。誠実にお答えいたします。


