ANALYSIS / INDUSTRY STANDARD

リフォーム会社と、大工がいる会社は
何が違うのか

株式会社蒼技研 編集部

業態による性格の違い

リフォームを頼もうと、何社かのホームページを見ている。どこも「安心」「高品質」「地域密着」と書いてあって、正直、違いがよくわからない。

そんなとき、一つだけ、会社の性格がはっきり見える質問があります。

「工事をするのは、御社の職人さんですか?」

この答えで、会社は大きく2つに分かれます。そして、その違いは、あなたが払う金額にも、工事の質にも、何かあったときの対応にも関わってきます。今回は、その話です。

結論を先に

「リフォーム会社」の中には、自分たちで工事をする会社と、受注して下請けに流す会社があります。

そして——これが大事なのですが——どちらが良い悪い、という単純な話ではありません。それぞれに向き・不向きがあります。ただ、自分が頼もうとしている会社がどちらなのかは、知っておいたほうがいい。それだけです。

そもそも、工事は
「頼んだ会社」がやるとは限らない

意外に思われるかもしれませんが、リフォーム会社に頼んでも、その会社の人が工事をするとは限りません。大きく分けて、2つの形があります。

① 自社施工の会社

自分のところで職人(大工など)を抱えていて、受注した工事を、その職人が施工します。お客さんと、実際に手を動かす人が、同じ会社にいる形です。

② 元請けとして受注し、下請けに出す会社

工事の受注や営業、プランの提案までを行い、実際の施工は下請けの職人に発注する形です。大手のリフォーム会社、ハウスメーカー、家電量販店やホームセンターのリフォームなどは、多くがこの形をとっています。窓口の会社と、現場で工事をする職人が、別の会社になります。

どちらも、普通にある形です。問題は、「自分が頼む会社がどちらか」を知らないまま契約してしまうことです。

下請けに出すと、
なぜ金額が上がりやすいのか

下請けに工事を発注する場合、元請けの会社は、下請けに払う工事代金に自社の利益を上乗せします。これを「中間マージン」といいます(出典:複数のリフォーム・塗装専門業者による中間マージンの解説)。

たとえば、下請けの職人が実際に受け取る工事代が100だとして、元請けはそこに利益を乗せて、お客さんには120や130で提示する。この差額が、営業や管理の費用であり、会社の利益になります。

だから一般に、自社施工の会社のほうが、中間マージンがない分、同じ工事でも金額を抑えやすい傾向があります。

ただし、ここで早合点しないでください。「下請けに出す会社=ぼったくり」ではありません。その上乗せ分には、営業の人件費、現場を管理する費用、保証やアフターの体制など、必要なコストが含まれていることも多いからです。問題は、その中身が説明できるかどうかです。

金額だけじゃない。
もっと大事な違い

中間マージンの話は、わかりやすいので最初に書きました。でも、自社施工か下請けかの違いは、お金より大事なところにも出ます。

  • 現場での判断の速さ

    古い家のリフォームでは、「開けてみたら想定と違った」ということが必ず起きます。床下が傷んでいた、壁の中に配管があった。このとき、自社の職人なら、その場で会社に確認して、すぐ判断できます。下請けの場合は、下請け→元請け→お客さん、と話が一段階多く経由するため、判断に時間がかかったり、意図が伝わりにくかったりすることがあります。

  • 要望の伝わりやすさ

    「ここはこうしてほしい」という希望が、窓口の営業から下請けの職人へ、正確に伝わるとは限りません。伝言ゲームで細部が抜け落ちることがあります。自社施工なら、話が直接、手を動かす人に届きます。

  • 何かあったときの対応

    工事後に不具合が出たとき。自社施工の会社なら、施工した本人がわかっているので、話が早い。下請けの場合、「その下請けさんが今は別の現場で」「その業者とはもう取引がなくて」といった事情で、対応が滞ることがあります。

では、下請けに出す会社は
ダメなのか

いいえ、そうとは限りません。フェアに、メリットも書きます。

大手の元請け会社は、保証やアフターの体制がしっかりしていることがあります。会社の規模が大きいぶん、倒産リスクが低く、長期保証が用意されている場合もある。ショールームが充実していて、実物を見ながら選べるのも強みです。

幅広い工事を、窓口一つでまとめてくれるのも利点です。いろいろな専門業者を自分で探す手間が省けます。

だから、「安心料を払ってでも、大きな会社にまとめて任せたい」という人には、元請け型が合うこともあります。選ぶのは、あなたの優先順位次第です。

見分ける、
たった一つの質問

自社施工か、下請けか。これは、電話一本で確かめられます(出典:リフォーム費用に関する専門メディアの助言)。

「工事してくださるのは、御社の職人さんですか?」
「現場の管理は、御社の社員の方がされますか?」
  1. 「はい、うちの職人がやります」と即答

    自社施工の可能性が非常に高いと言えます。

  2. 「協力業者に頼んでいます」と、理由も説明できる

    下請け体制ですが、誠実な会社です。

  3. あいまいにはぐらかす

    現場の管理体制が不透明な可能性があり、要注意です。

繰り返しますが、答えが「下請けです」でも、それ自体は悪いことではありません。大事なのは、はっきり答えられるかどうか。自社の工事の仕組みを、お客さんに正直に説明できる会社は、それだけで信頼できます。

なぜ、私たちがこれを書くのか

正直に言えば、私たちは職人を抱えて、自分たちで工事をする側の会社です。だから「自社施工がいい」と書けば、自分たちに有利になります。でも、そういう記事にはしたくありませんでした。

下請けに出す会社にも、いいところはあります。大きな会社の安心感を求める人もいる。だから、「どっちがいいか」ではなく「自分が頼む会社がどっちかを知ってください」という記事にしました。

その上で——私たちは、大工が自分たちの手で家を直すことに、誇りを持っています。開けてみて想定と違ったとき、その場で判断できる。お客さんの「ここをこうしたい」を、直接聞いて形にできる。それが、職人を抱えた会社の強みだと思っています。

あなたの家の場合

これからリフォームのパートナーを選ぶにあたって、少しでも迷いがあるなら。

  • 気になる会社を見つけたが、自社施工なのか下請けなのか知りたい
  • 大手に頼むか、地元の工務店に頼むか迷っている
  • 工事する人と、直接現場で話しながらリフォームを進めたい

私たちに頼むかどうかは別として、まず「工事するのは誰か」を、どの会社にも聞いてみてください。それだけで、業者選びの失敗は大きく減らせます。

蒼技研は長野県中野市の会社です。工事は、私たちの職人が自分たちの手で行います。※工事の性質上、電気や水道などの専門工種は信頼できる地域の協力業者と連携しますが、大工仕事をはじめとする現場管理は、すべて自社で責任を持って行います。現場のことは現場で判断し、ご要望は直接お聞きします。何か一つでも気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。

参考にした資料

  • リフォーム・外壁塗装専門各社による「自社施工と下請け施工の違い」「中間マージン」に関する解説
  • リフォーム費用に関する専門メディアの業者選びの助言

※本記事は、リフォーム業界における一般的な業態の違いを説明したものです。個々の会社の体制や費用は、各社によって異なります。
※本記事の内容は2026年7月時点の情報です。

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